食のバリアフリーを広めたい!

この10月で中越大震災から7年が経過しました。震災はエコ・ライス新潟にとって自分達の進むべき方向、考え方を決定づける出来事でした。
アルカディアホール
(家族と共に避難した見附市の文化ホール)
環境保全農業を実践する農家の集団がエコ・ライス新潟で、jas有機栽培を始め人と自然の調和を求めた農業を志向しています。しかし、中越大震災で学んだ教訓は、「高齢社会=食事制限者」が増大するという現実でした。人口が減り始め高齢化に歯止めのかからず衰退していく日本の現実。
その中でお米を毎月届けているお客様も高齢化して、「食べる量が減った」「子供が家を出て家族が減った」「配偶者が亡くなった」などのお米の消費が先細るばかりの日常。
そして、生活習慣病(糖尿病)、慢性腎炎、をはじめとした「食事制限」をしなけばならない病人・その予備軍たち…。その方たちには、私どもがどんなに拘って農薬・化学肥料を使用しないで苦労に苦労をかさねて育てたコシヒカリを食事制限で食べられない衝撃の事実。
このことは震災で食事制限者が命からがら避難所に逃げ込んでも食事制限者が食べられる食事がない現実を目の当たりにして、「だれでもが食べられる食糧供給」の必要性に気が付きました。
食のバリアフリーを実現することが衰退する米市場、超高齢化社会に対応することだと学びました。それからエコ・ライス新潟では見えない食の壁を乗り越えようと新形質米の栽培、食品加工を手掛ける動機となりました。