待ちに待った「災害対策基本法改正」!
災害対策基本法の改正が閣議決定しました。
東日本大震災では自治体が被災し行政機能が低下して、
必要な支援がリアルタイムでできなかったことの反省からです。
2012年5月19日朝日新聞朝刊
昨年の東日本大震災では発生した3月11日に支援物資を被災地に運ぶ準備をしていて、
いつでも出発できる体制でした。
しかし、新潟県、長岡市の防災部門に「緊急車両」の発給を頼みに行っても、
「被災自治体からの支援要請がない」
との理由で拒否されました。
緊急車両の通行証がなければ被災地に入れません。
行政の杓子定規な対応にはどうすることもできませんでした。
しかし、被災地には声の上げられない透析患者や食物アレルギーの大勢の子供達が、
食べられるものがなくて苦しんでいるのは、
中越大震災などの経験によりわかっていました。
パニック状態の被災地から支援要請などできるわけがありません。
そこで、(社)全国腎臓病協議会の宮本髙宏会長に連絡して、
「災害支援要請(緊急)」をエコ・ライスの付属の
NPO法人米ニケーションセンターに要請してもらいました。
この要請文をもって新潟県警に掛け合い緊急車両の通行許可書を発給してもらいました。
結局震災発生から48時間後に被災地の岩手・宮城に出発しました。
災害では72時間が一つの区切りとなります。
一番大切な48時間を無駄に行政の間を巡っていたのは残念で仕方ありません。
今回の改正で柔軟に対応できる素地ができて、
平時から行政との連携で被災時にはスムーズに支援ができる体制が整うことを祈るばかりです。